定遠館の建築と同時期に建造された土塀で、合わせて門も造られています。土塀は芯部分を平瓦を積み上げ、その周囲を土で固め、土塀天端には瓦を葺くとともに、天端の瓦の下位に土塀を覆う土の流出を防ぐための水切り平瓦が理め込まれているのが特徴です。また門扉には、明治29年(1896)に引き上げられた戦艦「定遠」の鉄材が転用されています。門扉のそこここに穴が開いているのは、日清戦争の折の砲弾が着弾した跡で、戦火の激しさを伝えています。

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